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ゲームを面白くするために意識する3つの要素

      2016/08/18

ゲームを面白くするために

 

この記事は、シリーズ記事 ゲーム制作 Cocos2d-x関連 第1回 「ゲームを作ろう!!」 (全18回)のおまけ記事です

 

面白くないゲームを面白くするためには?というテーマに対して、3つの対策案を提案していきます。

 

 

さて、前回まででとうとう完成したゲーム「パズルアンドストライク」。有名なゲームにあやかって作った自信作になります^^

 

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冗談はともかく、このゲームを作るに当たり一番最初にしたある事がありました。それは・・・「ユーザエクスペリエンス(UX)を決定する」というものでした。Wikipediaによると、ユーザエクスペリエンスとは下記のように説明されています。

User experience (UX) refers to a person’s entire experience using a particular product, system or service.

引用 – Wikipedia https://en.wikipedia.org

※日本語版Wikipediaには「ユーザエクスペリエンスデザイン」しかなかったため、英語版から引用・・・

 

ゲームにおけるユーザエクスペリエンスとは、要はユーザにそのゲームのどういう要素を楽しんでもらうか、というものです。ゲームエクスペリエンスとも呼ばれるようです。このゲームにおいて定義したユーザエクスペリエンスは「狙いすました一撃が導くコンボによる爽快感」でした。

まあ、大甘に見てですが、ドロップの設置位置や設置数を調整することでドロップヒット数を稼ぎだし、敵に大ダメージを与えるようなゲームとすることはおそらく可能でしょう。目指すユーザエクスペリエンスは一応実現できたことにします。

だがしかし・・・

 

 

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最初に決めたゲーム性は最低限実装したつもり。しかし・・・

utyu00

© 宇宙兄弟

 

ゲーム全体として面白いか?と言われると、当然このままではゲームとして面白くない≒ゲームとして成立していないように感じますよね。

そりゃそうでしょ、と思う人がほとんどだと思いますが、では、ゲームとして成立させるためには具体的に何が足りていないのでしょうか。あ、そもそものゲームデザインからして完成度が低い、というのは今回は無しで;;あくまでサンプルゲームですので、そのあたりはご容赦ください;;;

さて、足りていないものをちょこっと考えてみます・・・

  • 美麗なグラフィック?
  • 派手な演出?
  • 魅力的なキャラクター群やシナリオ?

もちろんこれらも非常に大切です。目に見える部分はそのままゲームの顔であり、ユーザが受け取る一番最初の情報ですからね。

ですが、ゲームとして商品展開する以上、あくまでユーザはゲーム全体としての完成度を期待するのが普通です。誤解を恐れずに言うと、グラフィックなどの要素はあくまでゲームとしての「ガワ」であると思っています。ユーザは「ガワ」と「中身のゲーム性」と合わせて、ゲームとしての最終的な評価をシビアに下します。

 

  • 独創性、独創性、独創性だ

あっ、はい・・・独創性が無いのは承知しております・・・それについてはまた今度で・・・。

 

 

何と何と何ができていれば「ゲーム」として面白いのか?

puzzle01

 

それでは、一体この「パズルアンドドラゴンズ」には何が足りていないのでしょう。別の言い方をすると、何と何と何ができていれば、このゲームは「ゲーム」として面白くなるのでしょうか?これ、なかなか難しい命題だと思いますが、以降に自分の持論として展開します。

ゲームに必要な要素はたくさんあると思いますし、ゲームジャンルによっても当然異なってくるのですが、その中であえて自分なりに要素を選ぶとしたら

  • 目指すUXを満足するアクションとリアクションを備えていること
  • 行動にリスクリターンを備えていること
  • 駆け引きが存在すること

でしょうか。それでは順を追って見ていきましょう。

 

 

目指すUXを満足するアクションとリアクションを備えている

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ニュー・スーパーマリオブラザーズ・Wii©Nintendo

 

目指すUXを満足するアクションに対してリアクションを備えている例

例えば、スーパーマリオブラザース。言わずと知れた非常に有名な横アクションゲームですが、敢えて説明すると、このゲームには移動やジャンプといったアクションが設定されています。

移動には慣性が付くようになっており、Bダッシュなどで緊張感と官能性を楽しめるようになっています。ジャンプなどもボタンを押す長さに応じてその高さが変わるなど、自由に、かつ適度な緊張感を持って画面内を駆け巡れるようにアクションが設定されています。この「自由、適度な緊張感を持って画面内を走り回る爽快感」をスーパーマリオブラザーズが目指したユーザエクスペリエンスだとします。

 

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大穴を飛び越えるリスクと、飛び越えた後の爽快感や達成感。©Nintendo

 

これらのアクションに対して、敵を踏む、土管や穴を飛び越える、ブロックをたたく、アイテムを取る、ツタに捕まるといった数多くのアクションに対する手応え、つまりリアクションが豊富に設定されています。

ユーザはこれらのリアクションに対してアクションを試し、かえってくる手応えを楽しみます。リアクションが豊富にあるため、アクションを何度も繰り返し試したくなります。これは、開発側が狙ったユーザエクスペリエンスを、ユーザが何度も体験したいという風に感じているということであり、すなわち、ユーザがゲームとしての面白さを感じているということになると思います。

 

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「パズルアンドストライク」をどう改善するか

今回の「パズルアンドストライク」でも、何らかのアクション、リアクションを追加するとよりゲームらしくなるのではないでしょうか。現在のアクションはボールをはじく、リアクションはボールにぶつけると敵にダメージが入るというものですが、これに以下の様な要素を加えるとどうでしょうか。

 

追加するアクション

・ボールの弾き方を増やす(カーブボール、ジャンプボール)

・ブレーキを可能にする

など

 

追加するリアクション

・必殺技ゲージやコイン、アイテムなど、何かしらの資源が増加する

・ドロップの属性変更や、ドロップを破壊、生成する

・特定のヒット条件などで、攻撃以外にも防御や回避ができるようになる

など

 

フィールドギミックを増やすなどすると、リアクションももっと増えると思います。例えばボールが減速する床や、ダメージ床、障害物などを配置するなどが考えられます。

良いゲームとするためにはもっと煮詰める必要がありますが、これらの要素が必須となるステージ構成や、適度に難易度を上げる仕掛けを用意することで、プレイヤースキルの向上を感じられるようにすることもできると思います。

 

 

ポイント

「アクションの数<リアクションの数」

 

少ない手順や操作、コストを掛けずに多くの成果をすぐに得られる。というのは近年のゲーム事情では重要な要素であると考えます。昔みたいに娯楽が多様でなかった時代は、一つのゲームをやりこむケースが多く、今よりもじっくり取り組むことができました。

今は、そのゲームが気に入らなければ(成果が出ずらかったり、時間を掛けなければいけないようなゲームは)すぐにつまらない認定されてしまいます。アクションを覚えるコストを最小にして、様々なリアクションを享受できるようなデザインが近年では望ましいように思います。

余談ですが、よくスマホゲー、ソシャゲーがポチポチゲーと揶揄されるのは、これらが携帯でやるようなゲームであったり、コントローラ操作できない(対応していない)というのが直接の原因ではなく、このアクション、リアクションをないがしろにしているためだからだと思います。要はポチッた結果に対して手ごたえが感じられない、ということではないでしょうか。

一方であまりに要素を盛り込みすぎて、ゲームが複雑化しすぎてしまわないようにすることも大切です。

 

 

行動にリスクリターン備えていること

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スプラトゥーン ©Nintendo

行動にリスクリターンを備えている例

スプラトゥーンを例にとって説明します。スプラトゥーンの基本操作である「塗る」という行為。これ、大変良く出来ていると思います。

このゲームは潜伏状態と呼ばれる状態が非常に強力です。ゲームを有利にするためになるべく多くの場所で潜伏したいので、プレイヤーはフィールドをたくさん塗る必要があるのですが、インクを塗るためには潜伏状態を解除しなければなりません。

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塗りまくるローラー ©Nintendo

 

そうすると当然敵からは発見されやすくなってしまい、攻撃の的になってしまいます。上級者同士だと、このゲームでは1対1では先手を取られた方がほぼ負けるので、先に姿を現してインクを塗る行為には大きなリスクが備わっていると言えます。しかし、このリスクがゲームの戦略性を高めており、ゲームの面白さに繋がっています。

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キルされまくるイカたち ©Nintendo

 

また余談なのですが、この塗るという操作、非常に楽しいです。

操作の楽しさ

・インクを塗る、塗られたインクに潜伏、インク中を泳ぐの繰り返えしという単純ながらリズム感を備えた、何故かハマるサイクル。

・そこら辺にインクを巻くという日常ではタブーとされている行為を、ゲームの中という極めて健全に行えるという一種の解放感。

・さらに味方のインクと敵のインクを塗った跡が派手でゲームの見栄えがするという。

・細かい点ではありますが見逃せないのが、インクを塗る際のSEの小気味よさも操作の楽しさに寄与している。

 

リスクリターンとは別に、操作そのものが楽しいというのもゲームを面白くする大切な要因だと思います。いやーやっぱすごいですね、スプラトゥーン。

 

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「パズルアンドストライク」をどう改善するか:

「パズルアンドストライク」では基本的にゲージを最大まで溜めてボールを弾くのが有利行動です。ボールが長時間動くため、ドロップにヒットする回数を多くすることが期待できるからです。

しかし、このままではボールを弾くという行為に対して、常に強く弾けばよいという単調なゲームになりがちです。そこで、このボールを弾くという操作に対してリスクを設定して戦略性に幅を持たせる工夫をしたいと思います。

 

リスクの設定

・ボールを弾く強さに比例してスタミナなどを消費するようにして制限を設ける

・ビリヤードのようなポケットを用意して、ボールが落ちたらダメージなどのペナルティを設ける

・ボールを弾く強さに比例してプレイヤーのHPを減らす

など

 

ポイント

とりあえず思いつくものを並べてみたので理不尽系なリスクもありますが、とにかく有利行動を押し付けるだけのゲームにならないようにすることが大切です。

 

 

駆け引きが存在すること

駆け引きの代表的な例としては3すくみですよね。じゃんけんなんかが相手が何を出すか?を予想してこちらの手を決めるわけです。

 

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スプラトゥーン ©Nintendo

 

駆け引きが存在する例

またスプラトゥーンの例で恐縮なのですが、相手がインクの中に潜伏していることがわかっている時、こちらも潜伏して相手の出方を伺いますが、相手にもバレていることが結構あります。その時、こちらの選択肢としては、

 

・先手を打つ

相手の潜伏位置を予測して先手を打つ。

・敵の出方を待つ

相手が先に仕掛けるのを待ち、姿が見えたところで相手のエイムを外しながら相手を倒す。

・仲間が合流するのを待つ

仲間を待って数の有利を活かして戦う。

・サブウエポンで牽制する

ボムやポイントセンサーなどで有利な状況を作ってから戦う。

・無視する

敵は無視して別の戦局に向かう。

 

などだと思います。例えば「先手を打つ」は、相手の潜伏位置がほぼ完璧にわかっていないと、「敵の出方を待つ」に負けてしまいます。しかし、「敵の出方を待つ」は待っている間に、相手の「仲間が合流するのを待つ」という選択肢をとられてしまうリスクも有ります。

 

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潜伏ローラーにぶっ叩かれるイカちゃん ©Nintendo

 

このように、あるシチュエーションにおいてとり得る選択肢はいくつもあるわけです。この選択肢の中から一つないし複数を選び出し駆け引きを成立させるためには、それぞれの選択肢に強弱の関係が存在することが前提です。

 

 

「パズルアンドストライク」をどう改善するか

さて、「パズルアンドストライク」に駆け引きの要素を追加するとしたら・・・基本的には、まずじゃんけんのように複数の手を用意する必要があります。例えばこんな感じにします。

 

・攻撃する

今まで通り、ボールを弾いて攻撃する。

・防御する

防御ボタンで、一定時間防御する。終わり際に隙がある。

・回復する

回復ボタンで、ボタンをタップしている間中回復する。

 

ゲームをリアルタイムに進行するようにし、プレイヤー及び敵は3つの行動から任意に選べるようにします。この3つの関係は「攻撃>回復>防御>攻撃」という関係にします。

かなり強引で、ターン制だったゲーム性もリアルタイム性に変わっていますが、敵の行動を読み、こちらの行動を選択できるという点で戦略性は少しは上がったのではないでしょうか。

 

 

ポイント

一番簡単な駆け引きは3すくみ。また、行動のリスクリターンがそのまま駆け引きに繋がることもあるかと思います。

 

 

おわりに

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いかがでしたでしょうか。ゲームを面白くする工夫を、自作したゲームに対して自分なりに考えてみました。今回は提案のみとし、実際の対策としてアプリの改修は行いませんが、

  • 目指すUXを満足するアクションとリアクションを備えていること
  • 行動にリスクリターンを備えていること
  • 駆け引きが存在すること

を観点として対策案を実施した結果、もともとの狙いであったユーザエクスペリエンス「狙いすました一撃が導くコンボによる爽快感」がより強調されていれば、これらの改善案は有効であることになるかと思います。

 

 

また、この記事を作成するに当たり、以下の書籍が非常に参考になりました。

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ゲームを面白くするために悩まれている方に対して、この記事の内容が一助になれば幸いです。

ここまでご覧頂き、ありがとうございました。

 

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