バンビーノという漫画をご存知だろうか。
ドラマにもなったので知っている方もそれなりに多いかもしれない。イタリア料理を題材とした料理漫画で、非常に熱量を持った作品だと思う。
学生時代飲食のバイトをやっていた自分には共感できるシーンもあり、個人的にはエネルギーが欲しいときに読みたい漫画の一つだ。
そんな熱い漫画なのだが、物語の後半が思い出せない。どんな内容だったかな~と気になり数年ぶりに読み返してみた。
なるほど、思い出せない理由がちょっとわかった。
読んでみると中々の鬱展開。読んだ当時は展開やキャラに感情移入しづらかったためあまり記憶に残っていなかったのだろうが、今読むと結構心に突き刺さる内容だ。
変わっていく故郷や友人、昔の居心地の良かった場所はもうどこにもない。そんな中、主人公は元恋人の結婚を、その姿を目の前に見せること無く祝おうと計画する。袂を分かった旧友と共に。
苦い物語なのだが、年を取って読み返してみればまあまあ、これはこれで中々味がある展開。もう少し演出やキャラの掘り下げがあれば良い形で記憶に残っていたことだろう。
続編であるバンビーノSECONDも合わせて、巻数を重ねれば重ねるほどスッキリしない内容の割合とご都合主義的な展開が多くなるのだが、基本的には面白く、今読んでも熱い何かが自分の中に湧いてくる。そんな漫画。